2025年 09月 09日
京都の風に吹かれて 行方 水谿の「百合図譜」を観る2-5
京都の風に吹かれて 行方 水谿の「百合図譜」を観る2-5
本編は、並列タイトル「百合譜識」。
行方 水谿(なめかた すいけい)著 田島耕(出版社)、明治29年刊 の国立国会図書館蔵のものを、あくまで趣味的に観ていくものです。
41・赤間百合 (あかま ゆり)
前条の一種で、形状は名越百合(なごし ゆり)に相、似て、黒星ある者なり。
今、俗に緋龍(ひりゅう)と称する者、これなり。

42・廣島百合 (ひろしま ゆり)
前条の一種で、花内は朱紅色で、花外は丹更色(たんおうしょく)なる者なり。
今、芸州(げいしゅう)にも絶えたり。

43・長田百合 (ながた ゆり)
前条の一種で、備中長田(ながた)村より多く出ず。
花、丹色なる者り。

44・明石百合 (あかし ゆり)
前条の一種で、播州・明石より多く出ず。
花、朱紅色、中心は黄色の黒星点のある者。
俗に、黄金底(おうごんてい)と称する者なり。

45・出雲百合 (いずも ゆり)
前条の一種で、雲州(*いずも国の別名)より多く出ず。
花、淡黄色にして、瑠璃盤(るりはん)と称する者、これなり。

46・大山百合 (おおやま ゆり)
前条の一種で、伯州に産する。
花、朱紅色にして、朱脈ある者。
今、俗に飛龍丸(ひりゅうまる)と称する者、これなり。

47・七美百合
前条の一種で、但州(たんしゅう・*但馬の異称)に産する。
花、朱紅色にして、黒星点なる者。
俗に八ツ橋と称する者、これなり。

48・敦賀百合 (つるが ゆり)
前条の一種で、越前より多く出ず。
花、朱紅色、星なき者。
今、俗に註連之内(しめのうち)と称する者、これなり。

49・秋田百合 (あきた ゆり)
前条の一種で、羽州・秋田産。
花は朱色で、中心は淡黄色、星あり。
黄筋の朱脈ある者なり。

50・松代百合 (まつしろ ゆり)
前条の一種で、信州・松代辺りより出ず。
花、黄色にして、朱脈、黒星点ある者。
今の姥玉(うばたま)と称する者、これなり。

51・池田百合(いけだ ゆり)
前条の一種で、濃州・池田よりより出ず。
花、内弁は淡黄色にて朱脈あり。
内弁は朱紅色に黒星点ある者。
俗に酔美人(すいびじん)と称する者、これなり。

52・蒲生百合 (がもう ゆり)
前条の一種で、江州・蒲生辺りにより出ず。
花は、丹朱色に黄朱脈雑(まじ)る者。
俗に錦島(にしきしま)と称する者、これなり。

これにて、行方 水谿の「百合図譜」を観る は、終了しました。
長きに亘り、ご愛読、ありがとうございました。
次回の 京都の風に吹かれて に続きます。

